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“迎賓館赤坂離宮”見学随感

 門を入ると、最初に案内されたのは手荷物検査の場所。荷物を点検された後、持参したお茶については“一口飲んで下さい”と言われ、いささか戸惑いつつも無事通過して先へ進む。今回は予め氏名・住所・生年月日の事前申告があり、当日は身分を証明する何らかのものを持参する必要があった。警備が厳重と思われたわりには、本人確認の作業は意外にあっさりしたもので、提出書類と証明書の名前の照合のみであった。
 いよいよ目指す建物の中へ。そこはまるで異次元の空間。フランスのヴェルサイユ宮殿を思わせるような豪華絢爛ぶりである。日本に居ながらにして、ヨーロッパの王宮を観る思いだ。
 迎賓館は、かつて井戸屋敷があった場所に、明治42年東宮御所として建設されたもので、当時の一流建築家や美術工芸家が総力をあげて建設した、日本における唯一のネオ・バロック様式の宮殿建築とされる。
 一見、西洋の模倣そのもののようにもみえるが、内部は日本的な巧みの技に満ちている。2階の大ホール正面の壁には、左右に小磯良平画伯の作品が飾られ、花鳥の間には天井に36枚の油絵、欄間に張られた金綴織、壁面には30枚の楕円形の花鳥の七宝などなど。聞くところによれば、この七宝は7千万円相当の価値があるとか・・・
 花鳥の間の他に、彩鸞の間・旭の間・羽衣の間とそれぞれ趣向をこらした部屋が続くのだが、羽衣の間の3基のシャンデリアは圧巻であろう。高さ3メートル、重さ800キログラム、およそ7000個もの部品で組み立てられていて、壁は楽器・楽譜をあしらった石膏の浮き彫りで飾られている。また正面の中2階はオーケストラボックスとなっており、かつてこの部屋が、舞踏会の部屋として設計されたことが偲ばれる。実際には雨天の際の歓迎行事、レセプションや会議場に使われているようである。
 そもそもこの建物は、第2次世界大戦後皇室から国に移管され、国立国会図書館や裁判官弾劾裁判所、内閣憲法調査会、東京オリンピック組織委員会などに利用されてきたのだが、その後の国際情勢の変化に伴い、外国の賓客を迎えるための迎賓館として改修されたものである。しかし利用されるのは年に10数回とか、警備や維持管理の問題があるにせよ、少し“もったいない”と感じるのは私だけであろうか。
 外へ出ると、全面砂利敷きの庭園が広がる。中央には大きな噴水と周りに花壇がある。噴水の前で全員記念撮影。思い出に残る1枚になりそうだ。
 この企画については、吉田幹事長の労をねぎらい感謝したいと思う。また小早川名誉会長はじめ、参加された三田会の方々にも心からのお礼を申し上げたい。
 美しいもの、素晴らしいものに出会い、また友との語らいの中で共感を見出した時の喜びなど、稲門会活動の中で得られる小さな幸せをこれからもより多くのの校友と共有したい、と願うこのごろである。

  註  迎賓館見学  2016年6月2日(木)
      参加人数    21名(夫妻での参加4組 三田会5名)
      見学終了後、町田小田急デパート8F旬花にて懇親会

            記: 齋藤 節子(S34法卒)
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