「認知症~あなたはその入口に立っていませんか」
平成19年6月28日(木)の18時より、町田公民館 視聴覚室において、
サロン・ド・町田(岸本洋平会長)と介護・福祉・ボランティア研究会(佐藤嘉晃会長)の共催により、
「認知症~あなたはその入口に立っていませんか」というテーマで講演会(講師 佐藤嘉晃)が開催された。
平日の夜という日程にもかかわらず、11人の熱心な町田稲門会の会員の方々に出席いただいた。
以下は講演の概要である。
はじめに認知症の特徴について説明があった。
認知症の特徴として
(1)一度獲得された知的機能がなんらかの原因によって低下すること。
(2)低下した知的機能によって社会生活や家庭生活に支障をきたすこと。
(3)意識障害がみられないこと(意識は清明である)。
早期診断が重要であるが、早期であればあるほど正確な医学的診断が難しいといわれている。
本論に入り、認知症の基本的な事柄について説明があった。
1.認知症か否かのポイント
A 記憶の低下(忘れっぽくなる、置き忘れなど)
B 認知障害(言葉のやりとりが困難、場所の見当がつかない、お金の計算ができないなど)
C 生活の支障(今までの暮らしが困難、周りの人とのトラブルなど)
2.認知症の原因疾患の比率
アルツハイマー病(50~60%)、脳血管性認知症(30%)、レビー小体症(10%)、その他(硬膜下血腫、栄養障害、脳炎、エイズ、甲状腺機能低下症など 10%)
認知症イコールアルツハイマー病と考えている人が多いが決してそういうわけではない。脳血管性認知症やレビー小体症、その他の原因によっても起こるので十分注意をして生活する必要がある。(疾患の解説は資料に載せてある。)
3.中核症状と周辺症状
中核症状としては記憶障害、見当識障害、失語、失行、失認などをあげることができる。
周辺症状としては暴力行為、幻覚、妄想、抑鬱、不眠、不安、徘徊、不穏、誤認、攻撃性、猜疑心、焦燥、性的逸脱行為をあげることができる。
4.認知症高齢者の心理
A 普通の物忘れと認知症の違い
健常者は体験の一部のみを忘れるので、体験のほかの記憶から物忘れした部分を思い出すことができる。認知症の物忘れは体験全体を忘れているので思い出すことが困難である。
B 著しい記憶・認知障害のために生活に支障をきたす。
著しい物忘れは体験のつながりがないためにいつも不安な気分になる。時にはパニック状態となる。
場所の見当がつかないと正しい状況がつかめない。
また、簡単な道具の操作ができない等があると混乱をおこし、間違い行動や徘徊がおこる。
5.効果的なコミュニケーション
具体例をまじえながら説明があったが、項目だけあげておく。
① 自尊心をきずつけない。
② 情報は近づいて伝える。
③ 情報は簡潔に、先のことは伝えない。
④ 納得のいくように話す。
⑤ わかる言葉を使う。
⑥ 感情に働きかける。
⑦ 高齢者の話に合わせる。
⑧ 現実を知らせる。
⑨ 遠い昔話をする。
6.認知症の予防
町田稲門会の吉村公彦氏より、サプリメントについて、補足説明があったが、運動したり規則正しい生活習慣を持ち、人とのコミュニケーションをはかっていくことが大切である。
(1) 高血圧・高脂血症、肥満などのコントロール
(2) 認知症を予防する食事をとる;塩分を控え目に、禁煙禁酒をする。肉食より魚、野菜、果物をとる。
(3) 適度な全身運動
(4) 身体のコンディションを良好に保つ
(5) 心の栄養をとること;読書・書く事・聴く事・話す事
(6)人とのつながりを大切にすること
(7) 明るい気持ちでふけこまないこと
7.こころの治療的ケアー
患者の治療について心理面からアプローチする方法について説明があった。
カウンセリング・図想法・音楽療法・動物介在療法・園芸療法・リアリティオリエンテーション・家族療法・心理劇など。
・講演を終えて感じたこと
老いというのは、加齢にともないかならずやってくる。
認知症に羅患する人もいる。その時に心の準備として基本的知識をわきまえておく必要がある。
・当日使用した資料は残部があります。佐藤嘉晃042-797-5024迄連絡ください。
・今後の予定は未定であるが、介護体験者のシンポジウム・ボランティア活動をしている専門家の講演を聞く等を考えている。
記;佐藤嘉晃
サロン・ド・町田(岸本洋平会長)と介護・福祉・ボランティア研究会(佐藤嘉晃会長)の共催により、
「認知症~あなたはその入口に立っていませんか」というテーマで講演会(講師 佐藤嘉晃)が開催された。
平日の夜という日程にもかかわらず、11人の熱心な町田稲門会の会員の方々に出席いただいた。
以下は講演の概要である。
はじめに認知症の特徴について説明があった。
認知症の特徴として
(1)一度獲得された知的機能がなんらかの原因によって低下すること。
(2)低下した知的機能によって社会生活や家庭生活に支障をきたすこと。
(3)意識障害がみられないこと(意識は清明である)。
早期診断が重要であるが、早期であればあるほど正確な医学的診断が難しいといわれている。
本論に入り、認知症の基本的な事柄について説明があった。
1.認知症か否かのポイント
A 記憶の低下(忘れっぽくなる、置き忘れなど)
B 認知障害(言葉のやりとりが困難、場所の見当がつかない、お金の計算ができないなど)
C 生活の支障(今までの暮らしが困難、周りの人とのトラブルなど)
2.認知症の原因疾患の比率
アルツハイマー病(50~60%)、脳血管性認知症(30%)、レビー小体症(10%)、その他(硬膜下血腫、栄養障害、脳炎、エイズ、甲状腺機能低下症など 10%)
認知症イコールアルツハイマー病と考えている人が多いが決してそういうわけではない。脳血管性認知症やレビー小体症、その他の原因によっても起こるので十分注意をして生活する必要がある。(疾患の解説は資料に載せてある。)
3.中核症状と周辺症状
中核症状としては記憶障害、見当識障害、失語、失行、失認などをあげることができる。
周辺症状としては暴力行為、幻覚、妄想、抑鬱、不眠、不安、徘徊、不穏、誤認、攻撃性、猜疑心、焦燥、性的逸脱行為をあげることができる。
4.認知症高齢者の心理
A 普通の物忘れと認知症の違い
健常者は体験の一部のみを忘れるので、体験のほかの記憶から物忘れした部分を思い出すことができる。認知症の物忘れは体験全体を忘れているので思い出すことが困難である。
B 著しい記憶・認知障害のために生活に支障をきたす。
著しい物忘れは体験のつながりがないためにいつも不安な気分になる。時にはパニック状態となる。
場所の見当がつかないと正しい状況がつかめない。
また、簡単な道具の操作ができない等があると混乱をおこし、間違い行動や徘徊がおこる。
5.効果的なコミュニケーション
具体例をまじえながら説明があったが、項目だけあげておく。
① 自尊心をきずつけない。
② 情報は近づいて伝える。
③ 情報は簡潔に、先のことは伝えない。
④ 納得のいくように話す。
⑤ わかる言葉を使う。
⑥ 感情に働きかける。
⑦ 高齢者の話に合わせる。
⑧ 現実を知らせる。
⑨ 遠い昔話をする。
6.認知症の予防
町田稲門会の吉村公彦氏より、サプリメントについて、補足説明があったが、運動したり規則正しい生活習慣を持ち、人とのコミュニケーションをはかっていくことが大切である。
(1) 高血圧・高脂血症、肥満などのコントロール
(2) 認知症を予防する食事をとる;塩分を控え目に、禁煙禁酒をする。肉食より魚、野菜、果物をとる。
(3) 適度な全身運動
(4) 身体のコンディションを良好に保つ
(5) 心の栄養をとること;読書・書く事・聴く事・話す事
(6)人とのつながりを大切にすること
(7) 明るい気持ちでふけこまないこと
7.こころの治療的ケアー
患者の治療について心理面からアプローチする方法について説明があった。
カウンセリング・図想法・音楽療法・動物介在療法・園芸療法・リアリティオリエンテーション・家族療法・心理劇など。
・講演を終えて感じたこと
老いというのは、加齢にともないかならずやってくる。
認知症に羅患する人もいる。その時に心の準備として基本的知識をわきまえておく必要がある。
・当日使用した資料は残部があります。佐藤嘉晃042-797-5024迄連絡ください。
・今後の予定は未定であるが、介護体験者のシンポジウム・ボランティア活動をしている専門家の講演を聞く等を考えている。
記;佐藤嘉晃